最新3Dプリンタ体験&施設見学会

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令和5年3月26日(日)、神奈川県相模原市にある協栄産業株式会社3Dプリンタ テクニカルセンターにて、「STEAM×探究 未来の社会を考える 最新3Dプリンタ体験&施設見学」が開催され、文理中学から3年(現高校1年)の橋本成哉さん、清水善亘さん、鎌田凰生さんの3人が参加しました。

協栄産業は、1947年の創業からエレクトロニクス商社としての実績を積み重ねてきた会社です。未来の社会のために「もっと便利に、快適に」を創り出すことを目指し、3Dプリンタ装置ビジネスにも力を注いでいます。協栄産業の3Dプリンタ装置ビジネスの特徴は、さまざまな造形材料や造形方式を扱っているところ。金属、樹脂、石膏、フィラメントなどの造形材料を、FDM(熱溶解積層方式)、インクジェット、光造形、金属造形などさまざまな造形方式によって、思いどおりの形に仕上げていきます。

今回のプログラムでは、これらのさまざまな装置の見学や体験のほか、未来の社会に3Dプリンタをどう生かしていくか、グループでプレゼンする課題が出ました。橋本くんたち3人は、高齢化社会を見据え、高齢者が簡単にそして十分な栄養を摂取できる食品開発を提案しました。

すでに「3Dフードプリンタ」の開発は進んでおり、近い将来、介護食・人工肉・培養肉・昆虫食・和洋菓子などで活用できると言われています。特に介護食は実用化の手前まで来ているとのこと。より食欲を高めるため、食感や見た目をよくするための研究が行われているそうです。介護食は、噛む力や栄養素など、各個人に応じた食事を用意しなければなりませんが、3Dフードプリンタであれば、硬さや栄養素の調整がしやすいので、効果的に活用が可能です。橋本くんたちは、これを遠隔操作によって、被介護者の手を煩わせることなく実現できないかと、1週間のスパンでバランス良くメニューを考えられないかと提案しました。協栄産業の皆さんも興味深く耳を傾けていました。

先日、体験会で制作したネームプレートが学校に届き、本人たちの手に渡りました。
3Dプリンタではじめて作った宝物です。

自分たちの作りたいもの、気軽に自分たちの手で。

そんな時代の足音が聞こえてきます。十数年後には、子どもたちから「昔は欲しいものって全部買っていたんですか?よくそれで自分の好みに合ったものが手に入りましたね」などと言われてしまうかもしれません。

情報社会から創造社会へ。子どもたちはすでに新しい時代の戸口に立っています。