9月2日(月)、2学期の始業式が行われ、新学期がスタートしました。
また各部活、委員会等より夏季休業中に行われた大会等の結果報告や表彰式も行われました。

 

柴田誠 高等学校長 挨拶(全文)

 皆さん、おはようございます。今日から2学期が始まります。夏休みの間、少しは逞しくなりましたか。皆さんは先生方と様々な取組を経験しました。寝る間も惜しんだ勉強合宿や気力体力の限界に挑戦した部活動の合宿、夏期ゼミ、海外への語学研修など。特に2年生は海外語学研修旅行にて、言語・宗教・異文化を体感し世界の広さを経験し、環境問題や経済問題など世界の狭さも体験できたのではないでしょうか。その他、個人的な経験も含めて今日は仲間と直接会話をして経験を共有してください。SNS等ではなく、直接友達の顔を見て話をしてください。

 今日は、茨城大学大学院理工学研究科の池田輝之教授を紹介します。池田先生はもともと京都大学の出身です。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や物質・材料研究機構(NIMS)、そして、トヨタ自動車と関係の深いアイシン精機株式会社の研究者たちと協力して、熱電発電モジュールを世界で初めて開発し、この8月に発表しました。この熱電発電モジュールは、熱エネルギーを電気エネルギーに変換します。皆さんは、電気を起こす方法を知っていますね。火力、水力、原子力、太陽光や風力まであります。あまりポピュラーではありませんが、波力(潮力)や地熱発電もあります。地熱発電所は全国で43カ所ありますが、それでも電力需要の0.3%しか供給していません。地下からの熱水をくみ上げ、その蒸気でタービンを回す発電方法です。大がかりな施設が必要になります。もしその地熱発電所がポケットに入って、人間の体温で発電してくれたら驚きですね。池田先生の研究グループは世界で初めてそれに成功したのです。今まで熱エネルギーを電気エネルギーに変換するには、ビスマス・テルルなどの材料を使用していましたが、高コストでもありその毒性から環境にも負荷を掛けていました。今回は発電環境調和性に優れる、鉄アルミニウムシリコン系の熱電材料を高性能化させ、低温熱源(室温)でも発電できるように開発したのです。今、製造コストは15程度になる見込みと言っていますが、今後の研究で環境にもお財布にも優しい発電モジュールができそうですね。

 今後、日本だけでもIoT(インターネット・オブ・シィングス)の関係で1兆個の物がインターネットに接続されると考えられています。それらの電力供給源として、コンセントでなく乾電池でもなく、この熱電発電モジュールに期待が掛けられているのです。スマホの電池が切れそうだと重たい予備バッテリーを持ち運ぶ必要が近い将来なくなりそうですね。

 皆さんが生きていく21世紀には、まだまだ沢山の宝物が隠れています。是非皆さん自身の手で、発見してください。

 もうすぐ文理祭です、お祭りに集中するときは集中し、とことんやりなさい。皆さんの企画力、行動力、そしてお客様に対する接遇力に期待しています。


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