令和2年度 2学期終業式挨拶-高等学校長挨拶-

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 皆さんおはようございます。8月18日から始まった、長い2学期の終業式を迎えました。様々な校内行事や対外試合、発表・公演が制限され、窮屈な思いを皆さんにさせてしまいました。それにもめげず、オンラインの文化祭など工夫をしてくれました。また部活においては、多くは大会規模を縮小した無観客の公式戦ではありましたが、その少ない機会を大事にして成果を出してくれました。皆さんの頑張りを、私を含め多くの先生方が喜んでいらっしゃいました。本当に嬉しかったです。

 今日も一人の人物を紹介したいと思います。岡田祥吾さん29歳。先日様々な英語教育の学校情報を集めていた時に、「プログリット」という名前の英会話学校がふと目に留まったのです。サッカーの本田圭佑さんがコマーシャルしていることも目立ちましたが、主にビジネスマンの英語力を育成するのを目的とした開校4年目の学校です。みずほホールディングス、NTTコミュニケーションズ、JT、メルカリなど、錚々たる企業が導入し、受講者も1万人を超え、契約高は17億円と順調に伸びています。その学校の特徴は、英会話レッスンを時間いくらで売る英会話教室ではなく、一人ひとりに合わせた自習に基づくプログラムを作成し、その進行管理も含めてチューターがコントロールするというもので、短期間に相当な効果が出ています。「レッスンを受けさせる」のではなく「受講生に最適なプログラムを用意し、自習を管理する」という発想の転換が成功したわけです。この考え方は西武文理の発展にはなくてはならないと思っています。全ての情報を先生方が生徒に提供するのではなく、ファシリテーター、コーチの役割を大切に、そして必要とあれば人生の先輩としての指導を行い、生徒を成長させてもらいたい。生徒が教員を踏み台として追い越していくことが、教員の醍醐味なのです。このことは、先生方や生徒諸君にもぜひ理解してもらいたいと思います。

 岡田CEOの職歴を紹介すると、大学卒業後、企業コンサルティングで世界的に有名なアメリカのマッキンゼーに入社しています。「論理思考」と「インパクトドリブン」を徹底的に鍛えられ、英語力不足の苦い経験とともに3年で退社し(入社時に宣言していた)、英会話学校を起業しました。その起業の成功から、アメリカの経済紙フォーブスの「世界を変える30歳以下の30人」に選ばれています。面白いのは岡田CEOが大阪大学の工学部出身ということです。決して言語学や英文科出身ではないのです。人が能力を発揮するときは、文系理系の境界など関係ないのです。

 岡田CEOの創業者としてのメッセージに共感するものがありましたので紹介します。

「人 ✕ テクノロジーで日本を真のグローバル国家にする。今、日本は岐路に立たされています。このまま、アメリカや中国に取り残され、世界に影響力のない島国になってしまうのか。それとも、国を上げて、真のグローバル化を成し遂げ、もう一度世界をリードする国になるのか。どちらの道を選ぶべきか、答えは後者であるに違いない。我々はそう信じています。しかし、日本のグローバル化は企業努力だけでは実現し得ない。この国で働く一人ひとりが変わらないといけない。一人ひとりが変われば、この国は変われる。それを実現するのが我々です。」

 この岡田さんの危機感と志に、私は大いに共感しました。折角ここで新年を迎えるのですから、皆さん一人ひとりの高い志をこの冬休みにしっかりと見定めて、新学期を迎えてほしいと思います。よいお年を迎えてください。

西武学園文理高等学校
校長 柴田 誠   

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